PICハードウェア

PICのポート
 図は16F6xxAのピンレイアウトです。(PIC16F648Aや628AはPIC16F84Aに比べて高性能で低価格です。)電源以外のほとんどのピンは内部のソフトウェア的設定によってその働きを選ぶ事ができます。ここでは主なポートについて簡単に解説したいと思います。PICの種類によって機能は異なりますので、詳細はデーターシートを参照して下さい。

VDD
 正電源を与えます。通常+5Vです。入出力とロジック判別のプラス側と共通です。

VSS
 グランドを接続します。入出力とロジック判別の0V側と共通です。

RA0 - RA7
 RA0からRA7は入力としても出力としても使用できます。(RA5だけは入力のみ)入力として使用する場合はシュミットトリガ入力、出力として使用する場合はCMOS出力です。(RA4だけはオープンドレイン出力)これらポートを入力に設定するにはSFRのTRISAのビットに1を設定します。ポートを出力に設定するにはTRISAを0にします。ビット0はRA0に対応し、ビット7はRA7に対応します。また、RAポートの論理状態(High/Low)はSFRのPORTAの論理状態(High/Low)に対応します。

RB0 - RB7
 RB0からRB7もRAポートと同様に入力、出力として使用可能です。入力として使用する場合はTTL入力、出力として使用する場合はCMOS出力です。これらポートを入力に設定するにはSFRのTRISBのビットに1を設定します。出力に設定するにはTRISBを0に設定します。ビット0はRB0にビット7はRB7に対応します。RBポートの論理状態(High/Low)はSFRのPORTBの論理状態(High/Low)に対応します。また、RBポートはSFRのOPTION_REGのビット7(PURB)がLowの時、PIC内部の弱プルアップが有効ななります。このプルアップは大きめの抵抗によるプルアップで、流れる電流は非常に少なくなりますのでノイズには弱いプルアップです。PICのすぐそばに置くスイッチ以外では外部でプルアップする方が良いと思います。

MCLR
 PICをリセットするための端子です。電源オン時にPICをリセットする通常使用の場合にはVDDに直接接続すると電源オン時にリセットがかかるようになります。ただ、プログラム中で_CONFIG(疑似命令)のPWRTEを有効にすることでほとんどのケースで外部のリセット回路を省略できますので。電源の立ち上がりが非常に遅い場合(72msec以上かかる場合)には外部でリセット回路が必要になります。(データシートに推奨回路が掲載されています。)またこのPICの場合、_CONFIGでMCLRを無効に指定することでMCLRポートではなくRA5として機能します。

OSC1, OSC2
 オシレータ(クロック)の接続端子です。_CONFIGのオプションで使用するクロックに合った設定を行います。例えば3本足のセラロック(10MHz)を使う場合には_HS_OSCを選択します。_CONFIGオプションで_INTOSC_OSC_NOCLKOUTとした場合には内部クロックが使用され、OSC2はRA6としてOSC1はRA7として使用可能です。この設定はPICによって異なるため、各PICのデータシートとインクルードファイル(Program Files¥MPLAB IDE¥MCHIP_Tools¥)を参照して下さい。

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